
「人生」や「瞑想」などのワードが躍ると、日本人はとかく敬遠しがちですが、このGoogleが開発したプログラム「サーチ・インサイド・ユアセルフ(SIY)」は、そういった「証拠を見せろ!」「根拠を示せ!」とおっしゃるガチ理系の皆さん向けのプログラムなんです。
なぜなら開発者で著者のチャディー・メン・タン(Chade-Meng Tan)さんは元Googleのバリバリのエンジニアでした。根拠の薄いスピリチュアル系と対極の立ち位置にある方です。つまりサーチ・インサイド・ユアセルフ(SIY)は、誤解を招くような怪しい精神世界ではなく、完全な科学的根拠に基づいて作られたプログラムなんです。
本来2Daysセミナーに参加すると¥125,000となかなか刺激的なお値段です。開催場所も東京と福岡のみであったりと、ちょっとモチベーショングレイゾーンを徹底的に排除した価格設定となっております。でも心配ご無用、サーチ・インサイド・ユアセルフ(SIY)の濃厚なエッセンスが詰まっているのが当該書籍なんです。ではこのサーチ・インサイド・ユアセルフ(SIY)を習得するとどういった効果が期待できるのでしょうか?
サーチ・インサイド・ユアセルフ(SIY)の効果
- 冷静かつ集中力のある、ハイパフォーマンスなマインド
- 高いパフォーマンス、創造力、モチベーションを維持する方法
- 回復力・人間関係・生産性をより高める方法
- 感情を制御する能力を高める
- 思いやりと見識を持ってコミュニケーションをする習慣づくり
- 生産性の高いチームワークと信頼を作る能力
- ヴィジョンを明確にし、ポジティブな風土を創るためのスキル
《参照元:https://mindful-leadership.jp/》
どれもよだれジュルジュルもんのスキルばかりです。私のバヤイ、こういったスキルの欠如により適応障害を発症したわけですから最前列で前のめり状態です。ただし、このように1テーマで一冊本になりそうな、かなり骨太の内容になっておりますので、何回かに分けてお届けしたいと思います。
「話は世界一幸せな人」から始まります。フランスで生まれ育ち、1972年、パストゥール研究所で分子遺伝学の博士号を取った後チベットの仏教僧になられたマチウ・リカールさんです。TEDのスピーチも素晴らしいので興味のある方はご覧になってみてはいかがでしょうか。
《参考:幸せの習慣|Matthieu Ricard》
実は、「幸せ」と言う一見計り知れないものが、左の前頭前野と右の前頭前野の特定領域で活性化の度合いを測定することで分かります。左の前頭前野の活性化の度合いが相対的に高い人は、喜びや熱意、活力といったポジティブな情動を多く報告し、右であればネガティブな情動を報告すると言うものです。
マチウの脳をスキャンすると、前代未聞の幸せの測定値が得られました。それが「世界一幸せな人」と呼ばれるようになった所以です。
つまり、我々も「サーチ・インサイド・ユアセルフ(SIY)」を習得することで、マチウ・リカールさんのように、平穏で、幸せで、思いやりに満ちた心をはぐくむことが出来るのです。
本書の構成イントロダクション サーチ・インサイド・ユアセルフ
- エンジニアでさえEQで成功できる
- 命がかかっているかのように呼吸をする
- 座らないでやるマインドフルネス・エクササイズ
- 100パーセント自然でオーガニックな自信
- 情動を馬のように乗りこなす
- 利益をあげ、海を漕ぎ渡り、世界を変える
- 共感と、脳のタンゴ
- 有能であってしかも人に愛される
- 世界平和への3つの簡単なステップ
エピローグ 空き時間に世界を救おう
このように本書は全9章で構成されています。私は怒りの感情に対処することが苦手なので、5章の情動を馬のように乗りこなすで取り上げられた「トリガーに対処する方法」についてご紹介します。
トリガーというのは、一見すると些細な事柄が、不釣り合いなまでの大きな情動反応を引き起こすことです。この様なトリガーに対処するためのファーストステップは、「そうと知る事」だそうでうす。
肉体:呼吸が浅くなる、鼓動が早まる、むかむかする情動:闘争、逃走反応を経験し、情動の爆発を起こすか、「自動車のヘッドライトを浴びたシカ」のような気持になる思考:被害者のような気持がする、避難や批判が頭に浮かぶ、注意を払うのが困難になる
これらの多くは、他人や自分自身のネガティブな長い過去の経験によって引き起こされている。このような辛いトリガーに対処する方法をご紹介します。それは「シベリア北鉄道」です。
トリガーに対処する「シベリア北鉄道」5ステップSiBerian North RailRoadStop(停止する)Breathe(呼吸する)Notice(気づく)Reflect(よく考える)Respond(反応する)
トリガーされたら直ちに停止して、次のステップに進みます。情動の暴走を抑えるために極めて重要なステップで「聖なる中断」と呼ばれています。次に心を呼吸に集中して聖なる中断を強化します。落ち着いたら注意を体に向けます。情動を顔、首、肩、胸、背中でどう感じられるか、緊張と体温の変化に気付きます。評価や判断を下さずに、たんに生理的な現象を経験して「私は体で怒りを経験している」と捉えます。その後で、この情動がどこから来ているのか考えます。過去や自身のネガティブな価値観からくるのか、誰か関わっているのか、他人がかかわっているならば、その人の立場で自分を眺めてみます。その時に次の様に考えます。
誰もが幸せになりたいと望んでいる
この人は、このように振舞うと何らかの形で幸せになれると考えている
再度判断を加えずに大局的に眺めてみます。最後に、目の前の状況にポジティブな反応をもたらしそうな反応のしかたを思い浮かべてほしい。いちばんやさしくてポジティブな反応をただ想像します。それはどのような反応でしょうか?
本書には「シベリア北鉄道」の具体的なエクササイズの方法が、セミナーなどでもすぐ試すことが出来るレベルで具体的に紹介されています。
情動統制はビジネスマンとして身に着けたい必須スキルです。ただし、ただ単に情動を押し殺しているだけでは、私の様にいつかメンタルトラブルを発症してしまいます。
マインドフルネスを身に着けて情動を上手く乗りこなしたいものですね!


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